- 全国転勤って辛いの?いろんなとこ行けて楽しくないの?
- 全国転勤のデメリットはともかく、メリットって何かあるの…?
- 就職先として全国転勤組織ってどうなんだろう…?
全国転勤について興味のある人向けの内容です。
全国転勤というのは、会社・組織からの辞令により、指定された勤務地(主に地方)へと赴き、その勤務部署で数年間組織勤めをする制度です。大きな組織であれば、大体47都道府県のどこかに、会社の人事命令ただ一つで北海道から沖縄まで辞令で移り住むことになります。
なので、体力と精神力はもちろん、未開の地で住みたいという好奇心も持ち合わせていないと相当大変な働き方でしょう。
私もかつて、新卒で入った組織は47都道府県の転勤が2〜3年のスパンで発生するという「!?」な組織でした。
ちなみに私の初任地は「大阪」だったのですが、そこで出会ったとある方との関係から、3年でその組織を退職しています。
この記事では、全国転勤が大変・辛い理由について、解説したいと思います。
目次
全国転勤が辛い3つの理由【会社任せのギャンブル】
全国転勤は、いってしまえば会社任せのギャンブル、史上最大の大博打です。
それゆえに全国転勤が特に辛いとされる理由を、居住地、人、お金の3つにわけてまとめました。
住みたい地域を自分で選ぶことができない《居住地》
正直な所、どこに勤務になるのか、どこに住むことになるのかは事例が発表されるまでわかりません。場合によっては、とんでもない辺境な土地や過疎化まっしぐらなど田舎への命令が下ることもあります。
慣れない土地に独り身ないし家族と一緒に、馴染めるかどうか分からない場所で生活をすることに耐えられるかどうかが試されます。
「自分で好きな所へ行ける」のと「どこの誰かもわからん人事によって、よくわからん土地に飛ばされる」のは、似て非なるものですよ。
人間関係が強制的に分断されて孤独になりやすい《人》

住む場所が強制的に変わるということは、付き合いのある人間関係を物理的に分断されることと同義です。
現代は確かに、IT・Webのテクノロジーが発達したので、場所を選ばずコミュニケーションがとれるようになりましたが、それでもオフラインでの人と人とのやり取りがもつ価値が落ちたわけではありません。
むしろ、生身の他者と面と向き合うことの価値が、相対的に上がったとすら考えられます。
これの一番辛いのは、身近な家族(介護)や恋人(結婚)との関係であったり、子供の教育面ですね。特に教育については、一つの地に根ざして育てるべきではとか、いろいろ考えることはあります。
あなたは物理的に人間関係を分断されることに耐えられますか?
転居に伴って必要以上にコストが掛かる《お金》

転居が伴うので、当然ですが出費も出ます。もちろん会社から補助が出るケースが大半ですが、それでも足が出ることが多いでしょう。
それも割と2〜3年のペースになるので、普通の暮らしをしてる人だと結構キツイんじゃないかなと。。
ミニマリストであれば軽々できますが、すでに家族を持ってる人の場合だと、学校や役所の手続きもあるので、お金も時間も掛かります。ぶっちゃけてんやわんやになります。
それでも全国転勤の猛者たちは「慣れた」と言えるからすごいですけどね…。
要するに自分の私生活が会社の人質になるも同然
つまり、全国転勤で働くということは、人生における様々な局面において、会社からの(理不尽な)介入が定期的に入ります。
言葉を選ばずに言うと、自分の私生活の大部分を会社の人質に捧げる行為と同じです(江戸時代に行われた参勤交代を彷彿とさせます)。
ちなみに、マイホームを購入した従業員は、ローンを組む関係でしばらく会社を辞めにくくなるので、辞令で地方へ飛ばしやすくなる、という悪魔のようなロジックも割と普通にまかり通ってます。
会社組織と従業員の関係については個々人の価値観に委ねますが、私生活にまで半ば会社に介入されてでも、全国転勤の組織を選びたいかどうかは事前に考えないと、間違いなく後悔しますね。
全国転勤のデメリットとメリットをまとめると…
次のような感じです。
全国転勤のデメリット
- 自分で住むエリアを決められない(ミクロな単位でなら多少選べる)
- これまでの人間関係を分断され、物理的に孤独を強いられる(家族含む)
- 数年単位で転居が伴うため、費用や各種手続き等の負担が掛かる(面倒)
全国転勤のメリット
ここまでボロクソに叩いてきた全国転勤ですが、違う見方をすれば次のようなメリットがあるともいえます。
- 自分の知らない土地へ住める機会が得られる(未知との遭遇)
- 新しい人間関係が生まれる(かもしれない)
- 生活に必要なものしか持たなくなる。生活に刺激が出る。
自分はいいかもしれませんが、それでもパートナーがNGだったりとか、親族がNGだったりもするので、安易に選択するのは中々大変なんじゃないかな、と思えます。
そして何より、「会社に命令されて住む場所を決められる」のではなく、自分で住みたい場所を、ライフステージの変化に伴って主体的に変えていく方が、より人生の幸福感が上がるのではないでしょうか。
全国転勤に興味ある人へ伝えたいこと
全国転勤組織で働いてる方は、大変であるにも関わらず、本当に素晴らしいなと尊敬の念を禁じえません。
ただ、個人的には安易に全国転勤を選ぶ選択はしない方がいいんじゃないかなと思います。給与アップも生活基盤もただでさえ不安定な現代ですし、全国転勤で頑張れる方ははっきり言って少ないと思います。
しかし、社会人として全国転勤の仕事を選ぶ前の段階でも辺境の土地へ移住することや、将来的に場所に囚われずに働くことは可能です。
なので、全国転勤を選ぼうと考えている方はぜひとも次の2つのことを考えてみて下さい。「お試し移住体験」と「IT・Web系フリーランスを目指すキャリア」の2つです。
お試し移住体験ができるリゾートバイトという選択肢

全国転勤ってどうなんだろう…?って考えている人にオススメなのが、リゾートバイトという選択肢。
リゾートバイトの魅力は、期間限定で自分が住みたい土地へ移住し、指定の就業先でアルバイトができます。いわば、お試し移住体験ができるのです。
仕事は簡単なものが多く、正直給与も高くはないですが、居住費や光熱費は斡旋企業が全額負担のケースがほとんどで出費が少なくなるので、実は普通に会社員しているよりも貯金が溜まりやすいメリットもあります。
代表的な所でいうと、株式会社ダイブが運営するはたらくどっとこむがあります。

IT・Web系のフリーランスなら場所を選ばず仕事ができる

ノマド、という言葉が一時期流行りましたが、場所と時間に囚われずに仕事するという働き方も、大分認知されるようになってきました。
特にIT系のエンジニアやマーケターであればノマドスタイルで働くことはできますし、私の周りにもそういう方がたくさんいらっしゃいます。
IT系だと専門職だから無理なのでは…と思う人でも、最近はオンラインを含めたIT系スクールも増え始め、未経験からIT系業界転職ができるようになりました。
20代であれば無料でプログラミングを学べる&就職支援を受けられるプログラマカレッジ
こうしたITスクールは無料相談会も実施しているので、気になるものがあれば参加して情報を集めるのが良いでしょう。
最後に:現代は自分の力で人生を切り開ける

ITやWebのテクノロジーが発達したおかげで、今となっては場所を選ばずにリモートワークも不可能ではない時代です。
Webのスキルや英会話もオンラインサービスで勉強すれば身につけられますし、そういう意味では、個人の努力次第である程度は人生を切り開くことは比較的に楽になっているんですよね。
なので、現状に不満を持ちつつも今の生活を選ぶか、それとも新しい技術を身に着けて住む場所も働く時間も自分で選ぶか、全てはあなた自身に委ねられているといっても過言ではありません。
たった一度の人生、しっかりと考えてみてはいかがでしょうか?
引っ越し、転勤の度に住民票を変えなければいけないのですか?
その度に住所変更、様々な手続きの変更、家や子供・家族も振り回される。NHKのアナウンサーもそうですよね。
コメントありがとうございます。
おっしゃる通りで、基本的には住民票は転勤の度に変える必要があります。
ご家族が一緒についていくとなれば、お子さんの学校も転校になるので、当事者は平気そうな方が多いのですが、大変そうだなぁといつも感じます。