Webマーケティングに携わって3年以上経ちました。
というわけでみなさんこんにちは、HaraKitです。
Twitterを始め、世の中にはすごい方がごまんといることにいつも驚きを隠せないですが、WebマーケターとしてWeb業界で生き残り続けて感じたこと、そして仕事を通じて自分にどんな変化があったのかを綴りました。
興味のある方だけ、お読みいただければ幸いです。
注:あくまで私個人の経験や見たもの、聞いたもの、感じたものがベースとなる内容です。
目次
Webマーケターになるまで
少し過去の話で、Webマーケターになるまでの経緯です。ある程度時間が経過しているため、当時感じたことをベースにまとめています。
はじめはこんなだったんだ、というのがざっくり分かってもらえればと。
元々セールスに対しては嫌悪感しかなかった
もともと私は、セールスというものに対して嫌悪感を持っていました。
自分が得するために他人に良くないものを押し売りするセールスマンというイメージを、公務員である両親から強く植え付けられたのが一番の原因だと思ってます。
それ故に、はじめに選んだ会社も民間企業ではなく公的な組織で、社会人になりたての頃は民間ほど数値に追われる、という経験も然程多くありませんでした。
しかし流石の私も日々の仕事を通じて、「このままじゃマズい」「自分が腐るのでは」「ものすごく自分が退化しているのではないか」という焦燥感を抱いていたものの、社会人1年目で元々縁もゆかりも知人もいない大阪という地に放逐された身であったため、どうしたらいいか分からないままでした。
その結果自分が最初に手を出したのがMLM、つまりネットワークビジネスでした。
そのときは仕組みも殆ど理解せず、現状をなんとかしようと頑張る知人(業界用語でアップラインといいます)に触発されて、「自分も現状を変えられるかもしれない」と思いでした。今思えばビジネスマン失格、愚の骨頂もいいところです。
しかしそのアップラインが自ら利益を得るため、大阪でできた数少ない私の知人を無理やり勧誘する姿を見て、かつて両親に教わった嫌悪すべきセールスを垣間見ました。
あぁ、やっぱりセールスは嫌だなと。これは人間として一線を越えてしまうやつだな、と。
しかし、そうなると振り出しに戻ってしまい、結局これまでのもがきが水の泡になるのがわかっていたため、しばらく途方に暮れてしまいました。
Webマーケティングとの邂逅
その後、最初の会社を辞めて舵を切ったのが、エンジニアへの転職でした。
モノづくり的な職人気質なイメージが自分の適性にマッチしていそうなことと、1つの会社に属さず様々な人とつながるフリーランスに出会ったことがきっかけでしたね。
今まで知らなかった働き方に刺激を受けたのを、今でもよく憶えています。
しかしそれにより最初の転職に見事失敗して、路頭に迷うことになります。ここが自分にとって人生のどん底で、当時はITリテラシーも、人生の見通しもとことん甘かった半端者だったと言わざるを得ませんでした。
何をやってもダメ、自分は社会から必要とされていない人間なんだと感じていました。
しかしこのままくたばるのは、世間に屈したようなで嫌だなぁと、自分にもまだ何かできるのではないかと、人に聞いたり探したりした結果出会ったのが、Webマーケティングという世界でした。
当時、26歳でした。
なぜWebマーケターになったか?
お金に困る人生にうんざりしたから
選んだ理由は単純に、新卒の頃から貧しく、お金でこれ以上苦労することが嫌だったからです。最初にエンジニアを目指した理由の1つに、「給与が高い」というのもありましたし。今思えば安直でしたが…。
マーケターも売上や数字に強くないと成り立たない職種であったため、エンジニアは諦めるにしてもマーケターとして再起することを決意します。
マーケティングの専門家になれれば、少なくともお金を生み出すこと、お金を稼ぐために必要なことは何かを全身で理解できるだろうという見通しでしたが、それは今でも間違ってはいないと感じています。
1つのコミュニティに束縛されるのがとても怖かったから
また、過去の経験から1つのコミュニティ(家・会社含む)だけに束縛されることこそ本当に恐ろしいことだと経験していたため、会社を解雇されても大丈夫な人生を創りたいと思ったことも動機の1つです。
割と幼い頃から「意気地なし」「弱虫」と親から罵られていたので、腕一本で一騎当千できる強いセルフイメージに憧れていた、というのもあったかもしれません(一応空手の段位は取得していますが)。
それにマーケターなら最悪フリーランスになる人もいる、できるかもしれないと思っていたので、悪徳宗教のように一分の情報を遮断されて精神的におかしくなる、という事態を避けられるのでは、という期待もあったと思っています。
Webマーケターの役割と社会から求められること
初めてWebマーケティングに携わる仕事ができたものの、初めの頃は覚えることが本当に多く、苦労しました。
CPC・CVRって何やねんとか、アフィリエイトはどういう仕組みなのかとか、このクライアントのビジネスモデルはどうなんてんねんとか、もうキリがありません笑。
WebマーケターはWebの広告媒体やインターネットサービスを駆使して、クライアントの事業が存続できるよう売上やリード獲得等を遂行するのが主な役割ですから、数あるツールや媒体、マーケティング手法への理解は欠かせません。
そして、これらの数々は日々アップデートが繰り返されているので、1年前と今とで結構変わってたりします…。
ざっくり挙げるだけでも、Webマーケティングで身につけるべき知識はこれくらいありますね。
- 運用型広告(リスティング・ディスプレイ・SNS広告など)
- 各種SNS(Twitter、facebook、Instagramなど)
- メールマガジン・マーケティング
- SEO(検索エンジン最適化)
- LPO(ランディングページ最適化)
- コンテンツマーケティング
- KPI・KGI設計
etc…
今でも全分野を網羅的に修めたとは言えませんが、それでも昔からインターネット大好きっ子だったこともあり、どんな分野も前向きに取り組めていると自負しています。
広告主から予算をもらえたことで様々な施策に取り組めました。もっとコンバージョンを獲得するにはどうしたらいいかを試行錯誤する一方で、新しい媒体やツールの導入と使い方を覚える日々は、中々に刺激に満ち溢れていました。
仕事に対して、「俺だったらこうしたい」という思いを実際に行動に移せるのがとても楽しかったのかもしれません。
Webマーケターになってどんな変化があったか?
Webマーケターになって初めの数年は、仕事のことを覚える、仕事に活かす、取り組んだことをブログに書く等、殆ど仕事のことばかりに時間を使っていました。
今振り返ると、よくもまぁプライベートな時間を削ってまで取り組めたなと感心するぐらい(汗)。基本的には、仕事は生きていくためにするものだくらいにしか、始めの頃は感じていませんでしたし。
実際にWebマーケティングを生業としたことで、次の3つについて大きく変化したと感じています。
- 世の中への興味関心が否応に関わらず広がった
- セールスへの悪い偏見から決別できるようになった
- 本来なら出会えないような方・企業と繋がりができた
①世の中へ興味関心が否応に関わらず広がった
まず、世の中の動きにすごく関心をもつようになりました。
もともと引っ込み思案で引きこもり体質、性格診断テストでは内向性98%という結果を叩き出した私でしたが、そんな私でも外の世界を貪欲に知ろうとする自分がいたことは、結構驚きました。
週末とかは基本一人で引きこもって何かしてるのが最高に至福を感じるのですが、それでも他者と関わる、世の中ではいつどこで何が起こっているのかを知るのも、同じくらい興味深いんですよね。
もしかしたら自分の中の世界で完結していることに、飽きていたのかもしれません。
いずれにせよ、人は自分以外の他者やコミュニティ、もっと広く言えば世界とつながることで、「自分」という存在をしっかり確立することができたと、体全体で落とし込めたのだと思っています。
ちなみに今では、日本経済新聞を読むのが少し楽しみになるくらいにはなりました。
②セールスへの悪い偏見から決別できるようになった
次に、幼い頃から持っていたセールスないし、営利活動全体へのイメージが変わりました。
ものを売ることの本質は、相手を今よりも良い状態にすることだと分かったのが、一番のターニングポイントでした。
例えば自分が人に何かモノを勧めるときってありますよね。そういうとき、自分は一体どんなものを紹介してるだろうと考えたんですよ。
そこで分かったのは、
- 自分が良いと感じたもの
- 相手も幸せになれるor幸せのきっかけをつかめるもの
ということでした。
自分が紹介しても恥ずかしくないもの、提供者がある程度信用できる、もしくは真剣にビジネスに取り組んでいると感じたものは、紹介して後ろめたいことは無いのではと。
逆に言えば、「自分が嫌だと感じるものを紹介するのは相当気が引ける」ということでもありますね。なので、売るものないし紹介するものをしっかりと見極める慧眼を、これからはしっかりと磨きたいと思うようになりました。
③本来なら出会えないような方・企業との繋がりができた
そして、マーケティングをきっかけに多くの人との繋がりを持てるようになれたことも忘れてはならないポイントでした。
2015年頃から、勉強目的でWordPressで当ブログを運営していましたが、本格的にWebマーケターになってからは、Webマーケターとしてのスキルアップや実践の(ついでに副業)のために、今もブログを続けています。
そしてブログをきっかけに、本来なら出会うこともなかったであろうすごい方や、有名企業の方と、小さいながらも関わりを持てるようになりました。
例えば、こちらのレバテック様の「フリーエンジニアお役立ち記事」に紹介してもらった記事などがあります。
リアルの世界では出会うことすら難しいと思える方と、ブログをきっかけに繋がりを持てたのは本当に驚き、「ブログは人生を変える」というのは、発信することで人に見つけてもらえ、そこから新たな道が開けるという意味のではないかと、そう感じました。
こればかりはブログを継続しけなければ実現しなかったと今でも思うので、よく頑張りました、これまでの私(笑)。
マーケティングは、必要なモノ・コトを、それを必要としている人に届ける、伝える、見つけてもらう活動なのだなと、自身の身を持って理解することができました。
これからWebマーケターを目指す人に伝えたいこと
これまで比較的Webマーケターの好意的な部分を取り上げてきました。
しかし、全てのことが良かったわけではありません。
Webマーケターという自らのスキルでのし上がる世界に身を投じたことで、いろいろと大変なことにも出くわしました。
向上心・主体性・セルフコントロール・強い意思が必須
Web業界は変化が早いです。常に自分でスキルのアップデート、情報収集が欠かせなくなりました。つまり、仕事の時間以外でも、自らの主体性を持つが必須になりました。
ただこれは、自分が割とそういう情報収集なりスキルアップが好きな方だったので、そこまで苦に感じたことはありません。
しかし、未経験でWebマーケティングの世界に入ったとき、給与の低さに驚きました。
入った会社の中には、サービス残業当たり前で深夜帰宅もあり、しかも手取り20万以下っていう、どう考えても生活を続けるのが困難な会社に約1年属していた時もありましたね…(それでも業界では優しい方だとか言われましたし‥)。
といっても当時の自分は背水の陣状態だったため、
今はこんなんだけど、これは将来への投資なんだ!この会社は自分にとって通過点にすぎないんだ!
という強い意思と覚悟を持てるかどうかが(つまり自分の意思でセルフコントロールできるかどうか)が、運命の分かれ道だと思っています。
「身体」が一番の資本
Webマーケターに転身したことにより、新卒の頃よりも圧倒的に仕事は大変になりました。
一心不乱に仕事に打ち込むことが自分に必要なことだと情熱を傾けていましたが、その結果どうなったかというと、冬季限定で咳が止まらない症状を患いました。
誰にも一定期間は仕事に打ち込む期間が必要だと考えていますが、だからといって家庭や自分の健康など、仕事以外の大切なことがおざなりになるのは絶対ダメです。
人間は仕事をするために生きているのではなく、生きるために仕事をしているわけだから、もっと自分のことを労ることを躊躇わないで下さい。
メリハリが大事です。
業界には「クソ野郎」が未だに栄え続けている
あまり善悪と白黒をつけたくはありませんが…
依然として、世の中には炎上商法や情報詐欺まがいなど、人を傷つけたり、必要以上に迷惑をかけたり、時には騙したりして得する人々は、今でも一定数います。もちろんWebマーケティング界隈に限った話ではありません。
広告費のマージン目的で広告主を騙し、SNS運用をするも結果を出さずに雲隠れする人間とか会社とか、デメリットを明示せずにフリーランス礼賛を唱えて、将来のある学生さんを惑わすSNS上のインフルエンサーとか、実際に出会ったときは結構衝撃でした…。
「悪が栄えた試しなし」という諺(ことわざ)がありますが、私が見た限り「悪」はしっかりと悪事を働きながらふてぶてしく罷り通っているのが現実です。
ただ、悪には悪なりの正義があることも分かり、こればかりは交わることのない平行線なのかもしれない、とも思っています。
サービスを受ける側がしっかりと自らを防衛するしか全うな防衛術はないというのが、今の私の結論です。だからそれを推し進められることができないかと、最近すごく課題に感じています。
これから将来実現したいこと
Webマーケターという職業を選択し、将来どういうことを実現してみたいかを書いてみました。
凡人でもキャリアの再構築ができることを証明する
言い換えると、20代後半以降の人が途中でキャリアチェンジしても、しっかりと生活できるようになることを証明したいと思っています。
人って何がきっかけで人生がどう転ぶか(良い方にも悪い方にも)、最後の最後まで誰にも分かりません。
それにもかかわらず、「年齢がダメ」という理由で諦めてしまう人、絶望してしまう人も、日本には割と多くいるんじゃないかと思うんですよ。
よく昔から「和を以て貴しとなす」とか「赤信号、皆で渡れば怖くない」とか、とにかく「みんな一緒なら大丈夫だよね」って考えがものすごく強くて、こうした考えって多くの人に刷り込まれてると思うんですよね。
だからちょっとした脱線した人や、人と少し違う部分があるだけでも周囲から容認されない、肩身が狭いって感覚を覚える人が少なくないんじゃないかと。
だからこそ、人と違うプロセスを経たとしても、何かのきっかけで人生転落しても、その後の考え方や行動次第でなんとかできるんだということを、自分自身を実験台にして証明したいというのが、私の望みです。
杜撰なマーケティングのせいで涙を流す人を減らす
MLMでの経験から、過去の自分のようにマーケティングへの理解がないために、いらん苦労をする人をなんとか減らせないかと考えています。
もちろん健全にMLMしている方もいらっしゃいますが、この仕組みでは後発の人ほど不利な仕組みになっていますし、実際にいろいろな問題・事件も起こってます。
そしてこれはMLMに限らず、広告代理店等やフリーランスでもヤッてる人はヤッてます。
だからそういう人達に一切同情するつもりはないですし、そうした人たちを淘汰するには、マーケティングリテラシーの低い人がこの世からいなくなるのが一番確実です。
マーケティングの世界である以上、まずは結果を出すことが正義なのは間違いありません。
ただそれにプラスして、自分が関わることができた人に対しては、自らが経験したことや、自分の専門性に関することはどんどん公開して、少しでも怪しい商材に引っかからない人を減らせられればと思うのです。
まとめ:別にWebマーケターが好きではないけど
Webマーケターという職業を通じて、ここまで自分語りができたのは、正直自分でも驚いています。
いろいろ書いてますが、別にWebマーケターという職業が好きだって感情があるから書いてるわけじゃないんですからね!
ただ振り返ってみると、いろいろ思うこと抱えながら生きてきたんだなぁと、我ながら感じたのと、もしかしたら私と似た境遇の人が、どこかで助けを求めてるかもしれないと思ったら、何かしら自分の残せないかと、自らを駆り立てる何かがあったのは確かです。
最後に
私が今でもこのブログを続けているのは、Webマーケターになったばかりの2〜3年前の自分に教えてあげられたらもう少しマシな人生だったのでは、と思うから。
いくら今が良いとしても、振り返ると本当にいらん苦労をしてきたなと常々思います。
人が自分の成功に至るためにはどうしても失敗というプロセスは必要ですが、だからといってたくさん失敗する必要はないと思うんですよ。失敗なんて、少ないに越したことはありません。
世の中にはおそらく私と似たような境遇に置かれた、将来どうしたらいいか分からなくなった人も一定数いると思いますし。
そんな私が、Webマーケターのキャリアや仕事観についてログを残すことで、過去の自分のような「誰か」の役に立てるかもしれない、という感じですね。
当記事が、Webマーケターとはどんな仕事なのかを考える上で何かしら参考になれば幸いです。
- Webマーケターとして活躍したい!
- Webマーケティングを用いて更にキャリアアップしたい!
- 未経験だけどWebマーケティングに挑戦したい?
Webマーケターに興味を持ち、更に実務を積んで今よりもさらに上流の仕事につきたいと考えるなら、転職の専門家であるエージェントを活用していましょう。
特に、転職経験が少ない人や、転職初心者であれば、転職支援サービスを使うことで、企業が転職希望者に求めていることが分かります。
人生における重大な決断である転職を失敗させないために、良質なエージェントを活用して、キャリアップに挑戦してみませんか?