VBA(Visual Basic for Applications)といえば、エクセルにある程度精通している人なら誰でもご存知でしょう(マクロとは微妙に違います)。
エクセル操作に関していえば、Excel関数は誰でも覚えられますが、VBAになると一気に敷居が上がるように感じる人も多いのではないでしょうか。
実際、私もExcel関数までは2〜3ヶ月で十分ものにできたのですが、VBAはちょっとハードルが高いなぁと思って、なかなか学習するのに時間を割こうとしませんでした。
というか、関数使えればVBAは別に必要ないのでは?と考えたことすらあります。
ちなみに、別にVBAスキルがなくてもIT業界への転職はできます(もちろん職種の問題もありますけど)。ただ、スキルとして身につけて損はないですが、利用者の多いExcelだけに、ちょっと困ることもあります。
目次
大前提:できないよりはできる方が断然良い
言うまでもない話ですが、大前提として仕事上におけるスキルは「できないよりもできる方が良い」です。まぁ当たり前ですよね。
スキルがあればあなたの市場価値も上がりますし、スキルの有無によって付加価値を提供できるかどうか変わりますので。
スキルはある方が良いことを前提に、VBAってスキルとしてどうなのかについて、ご紹介していきます。
職場でExcel VBA導入には3つのリスクがある
VBAはプログラミング言語の一つです。
大きな特徴としては、HTMLやCSS,JavaScriptなど、Webブラウザで動く言語ではなく、ExcelやAccessを始めとしたMicrosoft製のソフトにおいてのみ使用できます。
VBAにより業務効率化は確かに実現できますが、それを個人単位で行う場合、いくつかのリスクが発生します。
- 学習コストが掛かる
- 使用するPCがWindowsであることが大前提
- 後継者が使えなければ仕組みとして意味がない
それぞれについて解説していきます。
1.VBAへの教育コストは避けられない
これも言うまでもないですが、新しいスキルを身に着けるには、時間と労力、場合によってはお金が必要になります。
身に着けるのはOKなのですが、それがそもそも職場で使えないとわかったら、宝の持ち腐れになってしまうリスクはあります(プログラミングなので多少の応用は効きますが)。
さらに、職場の人全員がスキルアップに前向きとは限らない場合もあり、自分がVBAで動くファイルを作ったとしても、職場のメンバー全員への教育も必要になります。
実は職場での扱いが難しいのが、VBAなんです。
2.使用PCがWindowsであることが前提
職場の環境によっては、使用PCがMacである場合もあります。といっても、大半の人はWindowsだとは思うのですが。
もちろんMac用のエクセルソフトはあるため、MacでExcelVBAが使えないわけではないのですが、動作が微妙に異なるケースがあるようです。
また、職場によってはExcelがインストールされてない、なんてこともあるかもしれません…。
3.自分が退職した時に引継げないと仕組みとして意味がない
教育コストの所と似ていますが、VBAは一般的な事務職・職歴の浅い人では理解がない人もいる可能性が高いです。
それどころか、私のようなWebマーケターといったIT専門職でも、Excel関数までできる人はわんさかいらっしゃいますが、VBAまでできる人って実はほとんどいません。
そのため自分1人がVBAで運用・保守できたとしても、問題になるのは自分がその職場を辞める時や、人事異動で部署を離れるとき。残されるメンバーがVBAへの理解がなければ、やっていた作業はまた手作業に戻ることになるでしょう。
そうなると、引継書や動作に関する解説書を用意するの必須になりますので、引継ぎの時が少し大変になるかもしれません。
VBAを学ぶメリット
職場によっては、VBA導入が職場全体の負担になったり、業務効率化のためとはいえ自らのタスクを増やしてしまうリスクは確かに孕んでいます。
しかしそれでも、個人単位で見るならVBAを学ぶメリットが大きいことに間違いありません。
Excel VBAはプログラミング入門におすすめな言語
VBAは数あるプログラミング言語のな中でも、特に初心者に向いている言語です。
C言語やJavaを始めとした、文法や決まりに厳しく、初心者がやるには難易度が高い言語もある中で、VBAは相当易しい部類です。
これは、Googleクラウド上で作動するGoogleAppsScriptも同じことが言えますね。
GoogleAppsScriptの場合、主にスプレッドシート(Googleが出したExcel同様の表計算アプリ)で活用できるため、VBAと同じような処理で動かせることが多いです。
VBAを使えば作業効率化は間違いなく実現できる
VBAで何ができるかといえば、普段は手動で行っている処理について、プログラムを作動させるだけで一気に処理ができます。
列を右に1つ追加するとか、一定の数値以上の値は文字色を変えるとか、もちろん手作業でもできることが、一発でしかも1秒弱で完結します。そしてそれが半永久的に、です。
毎日数時間かかる作業が、たったの数秒で完結。これは相当なビジネスインパクトを持つといえるのではないでしょうか?
頭が良くなる・自己肯定感が高まる
VBAを学ぶことにより、新たな分野への興味関心等も増える、つまり将来の選択肢が広がる可能性があります。
事務職スタートだとしても、IT・プログラマーへの興味が湧くこともあれば、プログラミングスキルを身に着けて独立したいと考えるようになるかもしれません。
さすがに職種を変えたいとまではいかなくても、普段手作業でやっていたことがプログラミングで実現できれば、それだけでも楽しいと感じることができるのではないかな、と。
みたいな感じ笑
いずれにせよ、「面倒くさい手作業」が消滅するため、誰がやっても同じであるルーティンワークから解放されることは間違いないでしょう。
仕事なんて、楽しんでなんぼです。楽しむ箇所、楽しむ方法は人それぞれですが、ExcelVBAを使って作業を自動化できたときの充実感は間違いなく本物ですよ!
まとめ:VBAができればキャリアの可能性が広がる
VBAは使えれば確かに便利です。まぁそれはどんな言語でもだいたい同じですが。
しかし、残念ながらチームで仕事をしている以上、基準はスキルの高い人ではなく、スキルの低い人になります。
なので、VBAを身につけても仕事で活かせない!なんて事態に遭遇することがあるかもしれません。
それでも、VBAを学んで損すること以上に、得をすることの方が圧倒的に多いのです。
ぶっちゃけ、VBAができれば事務職などのノンプログラマー・ノンエンジニアであればExcelのスキルは間違いなく上級者レベルに位置づけられます。また、単価の高いエンジニア職種の案件でも、ExcelVBAを使う求人はまだまだ多いですし。
業界未経験だけど、実務でVBAをマスターしたいと思うなら、パーソルテクノロジースタッフ(旧:インテリジェンスの派遣)やアデコが運営するModis
など、業種未経験でも時給2,000円以上&大手企業に入社しやすい人材派遣サービスを使えば、スキルを磨ける機会はいくらでも得られます。
Webマーケターを始め、IT/Web業界へ未経験でも就業しやすい派遣サービスはこちら↓
結局の所、自分で学ぼうとする主体性や行動力が一番大切、ということです。
VBAを勉強するなら
VBAを勉強するなら、書籍から始めてみることをオススメします。
Excel作業自動化に関する考え方や手法については、「たった1秒で仕事が片づくExcel自動化の教科書」が有名です。気になる方はチェックしてみて下さい。
あと、忙しい社会人はこちらの書籍もおすすめ。
プログラミングの基礎を理解できていれば、簡単な辞書代わりに使える他、サンプル問題も入っているため、実際に動作を確認することができます。
VBAを通じて、自らのITスキルの向上や毎日定時ダッシュができたり、より良い待遇での転職に活用したりすれば、きっと今より生活が楽しくなるんじゃないでしょうかね・・・!

- Webマーケターとして活躍したい!
- Webマーケティングを用いて更にキャリアアップしたい!
- 未経験だけどWebマーケティングに挑戦したい?
Webマーケターに興味を持ち、更に実務を積んで今よりもさらに上流の仕事につきたいと考えるなら、転職の専門家であるエージェントを活用していましょう。
特に、転職経験が少ない人や、転職初心者であれば、転職支援サービスを使うことで、企業が転職希望者に求めていることが分かります。
人生における重大な決断である転職を失敗させないために、良質なエージェントを活用して、キャリアップに挑戦してみませんか?