Webマーケティングの仕事において特に辛いなぁと思うのは、指導をしてくれるメンターや先輩がいないことです。これ、小さな代理店出身者や事業会社のWeb担当者なんかに多いんじゃないでしょうか。。
何が辛いかというと、ゼロから自分で何もかもしなくてはならないですよ。ぶっちゃけ、Webに強くない事業会社のWeb担当者とかには同情しますね、本当にお疲れ様です。。
しかし、社内にWeb広告に強い人がいなくても、なんとか自主学習したり自分で実践することで考え方を身に着けようとする方も多いと思います。そんな方の役に立つのが、運用型広告のプロがすでに出版している書籍ですね。
今回は私がこれまで読んできた中でも、特に実務面において役立つと感じた、『運用型広告 プロの思考回路』を紹介&レビューします。
運用型広告の実務で悩まれている方や、現状運用型広告の実務で伸び悩みを感じてる人は、是非とも手にとって見てください。
『運用型広告 プロの思考回路』の概要
『運用型広告 プロの思考回路』は、いわゆる運用型広告(リスティング広告・ディスプレイ広告)における、プロフェッショナルのケーススタディを紹介する本です(Webマーケティング業界の人からは「和菓子本」と呼ばれています…)。
著者である運用型広告のプロフェッショナルが、問題に直面した時、どのように思考し、どのような打ち手を講じたか、具体的に触れることができます。
テキストベースでずっと続くわけではなく、時折図説を用いて解説しているところもあり、運用型広告の初心者から中級者以上の方にとっては、非常に参考になる箇所が多いです。
良いところ
まず良いところ。
何より良いのは、運用型広告のプロフェッショナルたちが、どういう風に問題を考えて解決しているのか、その思考回路を覗けること!とにかくこれが1番ですね。
普段の仕事において、上司や先輩に恵まれた環境にいる人はともかくとして、そうでない場合は、自分でなんとかしなくてはなりません。
しかし、自分が持っている知見ではどうすべきか分からなくなることも結構ザラにあります。正直手詰まりです。。そんなときに役立つのが、著者である広告運用のスペシャリストたちの事例になるんですよ。
事例で出てくる運用型広告も、リスティング広告、ディスプレイ広告、facebook広告の3種類があるため、主要なところはしっかりと抑えられています。そして、それぞれについて経験豊富なベテランが、各広告媒体がもつ特性のどの部分に着目しているのか、学ぶことができます。
- ケーススタディを通じてスペシャリストの思考を覗ける
- 運用型広告の基礎知識をベースに解説されており理解しやすい
- ケース事例もプロも複数名なので様々な人の参考になる
気になる所
続いて、気になる所。
良くも悪くもケーススタディなので、自分が置かれている状況を解決することに直接的な解決につながるかどうかと言えば、疑問は残ります。まぁ書籍の内容上、仕方ないでしょう。
最終的には、読者自身の応用力が問われますので、初心者でも役立つとは言いながらも、なんだかんだで多少の実務経験がないと、深く落とし込むのは大変かもしれません。
本書の通りにやればできる!というよりかは、本書における考え方を駆使すれば、現状の問題を解決できる、次にどんな施策を講じるべきかが見えてくる!という感じです。
- 読者の問題解決に必ずしも直接的解決につながるとは限らない
- 最終的には読者自信でアウトプットが必要
- 実務経験がないとさっぱり(そもそも想定読者ではないと思うが)
読むことで得られること・ベネフィット
本書を読むメリットは、リスティングを始めとした、(特定のシチュエーションにおける)Web運用型広告の考え方をダイレクトに学ぶことができること。
自分の置かれた状況が書籍の状況と必ずしも被るわけではありませんが、似たような状況は割と起こります。そんなときに、「どういう風にプロフェッショナルの方々は考えているか」を知ることができます。そこから、現状の問題を打開するためのヒントが、書籍には転がっています。
例えば、ロジックツリーというコンサルタントが問題解決に使うフレームワークがあるのですが、それを用いることで、運用している広告の問題点がどこにあるかを視覚化できます。
そして、これまで「普段なんとなく」で運用していた部分に説得力を持たせられます。
書籍を通じて、ただの広告運用担当者から、広告運用、さらにはSEM(Search Engine Marketingの略)コンサルタントへのレベルアップに繋げられると感じました。
ですので、会社に頼れる上司や先輩がいなくても、なんだかんだでどうにかできちゃうんですよ、しっかりと読み込んでものにできれば。
自分よりも圧倒的に経験値のある、一流の人たちの思考方法を学べるため、目指すべきところが分かり、私自身も非常に参考になりました。
- ロジックツリーなどプロが問題解決のフレームワークを知れる
- 短期間で思考のアップデートができる
- 考え方をマスターすれば少なくとも運用型広告の中級以上になれる
最後に:実践の場で必ず試そう
当然ですが、書籍は「読んで終わり」ではありません。
あくまでも、自ら実践して試行錯誤することで、始めて自分自身のスキルとして身につきます。
私も始めの頃、頼りになる先輩がいない状況のときに、どうやって考えればいいか分からなくて困惑したことがありました。
ですが、書籍を通じて自分には持っていない考え方を学ぶことができ、それが今の自分を作っているなと間違いなく感じています。書籍のおかげで、自分自身に足りなかった思考の枠組みを手に入れることができましたから。
どんなことでも言えることですが、「うまくいっている人、成果を出している人の考え方を徹底的に自分のものにする」ことは、結果を出す上で絶対必要な要素です。
今の自分ではどうも上手くいかないなぁと感じたときは、是非自分よりも先に進んでいる人の考え方を取り入れてみてください。
それがきっと、あなたが抱える問題を解決する突破口になるはずです。
具体的なケーススタディや内容・思考法は、是非ともご自身で確かめてみてくださいね。

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