「石の上にも三年」という言葉、誰もが一度は聞いたこと、ありますよね?
石の上にも三年とは、次の意味を持つ慣用句です。
冷たい石の上でも3年も座りつづけていれば暖まってくる。がまん強く辛抱すれば必ず成功することのたとえ。
(コトバンクより引用)
学校教育では、この考え方を「美徳だ」と教わってこられた方も多いのではないでしょうか。
しかし果たして、「石の上にも三年」って、そもそも本当に正しいの?そんな風に疑問に思ったこと、ありませんか?
よく石の上にも三年という言葉に習って「とりあえず三年は勤めろ」と言われることが多いですが(私もたくさん経験しました)、果たしてどうなのでしょうか?
目次
結論:「石の上にも三年」は就職において正しいとは限らない
石の上にも3年というのは迷信なので、個人的には信じないほうがいい。
大学卒業して30歳になるまで、わずか7年しかない。そんな中で「とりあえず3年」というのはあまりにもリスクが高すぎる。
一般的に3年掛かると思われることを半年〜1年で身につけられることもあるので、どうか流されないで。
— HaraKit(ハラキット)は静かに暮らしたい (@Mrktr_harakit) 2018年12月9日
私の約30年間の人生経験からいうと、
「若い間の三年はとっても貴重。違うと思った会社に三年もいる必要はない」
です。
つまり、就職については、石の上にも三年という言葉由来の「とりあえず三年は勤める」は必ずしも正しいわけではありません。
それは、「今自分の歩んでいるキャリアが将来自分が手に入れたい未来と明らかに違う、到達できない」ことが分かってるならば、我慢して居続けることに何の意味も価値ないからです。
そのため、思考停止して「とにかく3年は辞めちゃだめ」という考え方は、むしろものすごく危険な発想です。
今回はその根拠について、説明していきます。
理由その1.人生において20代は貴重な期間だから
まず多くの大学卒業生からすると、20代という期間は7年間と、長いようで実はそれほど長くありません。7年というのは、本当にあっという間に過ぎてしまいます。
20代は失敗が許される期間
20代は社会人になりたてで、まだ十分な大人とみなされてはいません。
ちょっと悔しいですが、それはすなわち「失敗が許されやすい」という意味でもあります。
30代では周囲から顰蹙(ひんしゅく)を買ってしまうような失敗でも、20代であれば大目に見てくれるケースは多いですし、20代の内の失敗ならば、30代以降でリカバリーできる余地があります。
30代になると社会からは「大人」とみなされる
一方で30代になると、社会からの見られ方は大きく変わります。
20代ではまだ若いとされていても、30代になるとそうは行きません。30代ではほぼ完璧に「大人」として見なされます。
これまでの実務経験がどうかとか、社会人としての経験が大きく問われるようになります。
20代と30代では就職の難易度が変わる
就職の面でも、30代になると結構大変になります。
例えばITエンジニアの転職では、基本的に20代の転職支援をメインとしていますが、30代は20代よりも転職が難しくなります。
なぜならIT転職は20代の新人も多く、そこに30代が入ると一番下っ端の30代を20代が見ることもあり、人間関係面で気を遣う場面も増えてきます。
30代になったら、むしろフリーランスとして独立をするというキャリアアップを、現実的なものとして受け入れなければならないでしょう。
理由その2.終身雇用制度は事実上に崩壊しているから
長く勤めれば収入が上がるというのは、もはや幻想です。確かに勤めてからしばらくは伸びることもありますが、どこかで頭打ちは必ず訪れます。
それに、少子高齢化の進行により終身雇用制度も年功序列制度の両立はすでに崩壊しているため、これらに依存するのは危険です。
2019年の5月には、誰もが知るあの大手企業、トヨタ自動車の社長が次のように発表しました。
「雇用を続ける企業などへのインセンティブがもう少し出てこないと、なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」
(引用:「終身雇用難しい」トヨタ社長発言でパンドラの箱開くか:日経ビジネス電子版)
これは暗に、終身雇用を継続することはもはや難しいことを仄めかしていると判断しても差し支えないといえるのではないでしょうか。
長く勤めても収入が上がるとは限らない
入社した時点でほぼ年収が決まってしまう…。
ここに気付くかどうか大事ですよね😟・年収300万
・昇給5,000円10年後、年収は360万。
出世したとしても、それほど増えません。
ドカンと給料が増えることはほとんどないです。だから努力の方向性を切り替えるの大事だと考えてきました。
— Ryota@パラレルワーカー(パラレルロード) (@Blue_Rat_Web) November 24, 2019
多くの人は、
と考えている人も多いかもしれません。
しかし、大半の人にとっては会社に長く勤められる保証はそもそも存在しませんし、収入が上がるとは限らないんですよね。
これまで大きな役職に就かなくても長く勤めることで収入が上がったのは、紛れもなく戦後の復興をきっかけとした人口増加と高度経済成長の波に乗れていたからです。
終身雇用制度や年功序列といった制度は、今の20代・30代やこれから出てくる世代にとっては、迷信のようなものです。鵜呑みにしないほうが良いでしょう。
今後は徐々に副業が解禁されていくかもしれない
2018年は厚生労働省によって、モデル就業規則から副業・兼業を禁止する規定を削除されるなど、世の中的に一気に副業解禁の動きが広まりました。
今後は副業がどんどん解禁されていくと考えられます。
一般的に副業への推進に否定的な企業が副業を解禁した場合、それはすなわち「収入面は副業で稼いでね!」というサインも含んでいることと同じでしょう。
そうなったときに、一つの会社だけでしか通用しないスキルしかなければ、副業するにしてもハードなスタートになりますし、転職するにしても年収ダウンみたいなことも起こりえます。
一つのところで勤めるよりも、転職・副業するときにすぐ戦力になれるキャリアの方が、現在はよほど安定的な時代へと変化するのではないでしょうか。
理由その3.そもそも1人前になるのに長期間はいらない
長く勤めることで1人前になれる、と多くの方は思うかもしれません。
しかし、そもそも自分の仕事について1人前になるのに、果たして何年、何十年も必要なのでしょうか。
ITやWebの世界では1年〜3年程度で1人前になれる
私は20代後半から未経験でWebの業界に入りました。
そこで気づいたのは、自分よりも若い年齢の20代でも、組織のマネージャーになる方もいれば、自分よりも年配の方を差し置いて主力メンバーとして活躍していた方もいたことです。
何を以て「1人前」とするかは人によりけりですが、少なくとも10年・20年という歳月を経なくても、人並み以上に稼ぐこともできれば、組織を動かす人間にもなることは可能だということです。
私自身、Web業界に来たからこそわかりましたが、もしそうでなかったらどうなっていたか…、少しゾッとしました。
20代で起業・独立という選択肢も
ぶっちゃけた話、IT・Webの業界であれば、20代で起業や独立する人は割と多いです。
むしろ、会社に縛られず、家庭の事情等を考えて在宅で仕事ができるようになるために、フリーランスを選ぶ人もいらっしゃいます。
会社で平穏に勤める、という人よりも自分の置かれた現実をしっかり受け止めている印象すらあります。
起業というと大それたことのように感じるかもしれませんが、始めのうちは副業で月2〜3万円稼ぐことだって、会社に頼らず個人でやっているならば起業の内に入ります。
そういう意味で、20代で小さく起業をする経験は将来的に貴重な財産にもなるのではないでしょうか。
長く勤めなければ再就職できないのか?
一つの組織に長く勤めなければ再就職できないのでは?
と思われるかもしれません。
確かにそういう企業は存在しますが、必ずしもそんなことはありません。
その理由は、20代の既卒・フリーターや第二新卒には、様々な転職支援の選択肢が増えてきたからです。
第二新卒向けの転職支援は多数存在する
第二新卒の場合、就職市場において次の点が評価されます。
- 社会人としてのマナーができている
- (新卒ほどではないが)組織に染まりきっていない
実は、もっとも市場価値が高いのは第二新卒と言われるくらいです。
世の中には、大手リクルートが運営する就職Shopや、レバテックが運営するハタラクティブ
といった第二新卒や正社員経験のないフリーターの転職支援に特化したサービスもあるので、是非チェックしてみてください。
新卒時代の就職で失敗した人、フリーターに甘んじている人でも、まだ諦めるには早いです。特にIT系企業であれば、元ニートだけど、今は現場のリーダーを務めてる方もいらっしゃいます。
ITエンジニアへの転職なら20代が旬
未経験からのエンジニア転職は、20代の内が最もチャンスが開かれています。
東京・渋谷にあるプログラミングスクールのテックキャンプエンジニア転職やDMM WEBCAMP
は、ITエンジニアへの転職を短期間で実現するサービス。しかもどちらも転職保証付き。
20代でエンジニアを本気で目指したい人ならば最初の1〜2年は大変かもしれませんが、その後は単価を大幅に上げてフリーランスとして独立することも不可能ではありません。
決して楽な道ではありませんが、自分の努力次第でキャリア・収入面で状況を覆す余地は十分あります。
まとめ:会社で三年頑張れなくても諦めないで
「新卒で入社したら3年は働かなきゃいけない」という謎の神話、いつまであるんですかね?実際、合わなくて苦しみながらも”3年神話”にとらわれて辞めれないくらいなら、第二新卒という若さに期待をしてくれるカードを使って転職した方がいいのにな、と思う。みんな、縛られないで〜☝️
— 金井芽衣@そうだんドットミー (@meiem326) June 10, 2019
現在あなたが20代で、就職した会社で自分の実現したい未来に到達できない、希望する年収に届かないといった状況であっても、まだリカバリーの余地はあります。
特に、ITとマーケティングのスキルを本質的に理解し活用できる人材であれば、市場価値は十分高められるでしょう。これらのスキルも、真剣に取り組めば早い人で1年〜2年である程度基礎の部分をモノにできるはずです。
特に、ITエンジニアについては慢性的な人手不足状態なため、エンジニア転職を本気で目指す人ならば、活用するサービス次第でキャリアを切り開くことは十分できます。
確かに最初の転職は不安に感じることも多いかもしれませんが、自分が手に入れたい未来が今のキャリアで手に入らないと分かったならば、行動を起こすしかありません。
これぐらいの野望と覚悟を胸に抱いて、人生という長期戦を勝ち抜いていこうではありませんか。
- Webマーケターとして活躍したい!
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- 未経験だけどWebマーケティングに挑戦したい?
Webマーケターに興味を持ち、更に実務を積んで今よりもさらに上流の仕事につきたいと考えるなら、転職の専門家であるエージェントを活用していましょう。
特に、転職経験が少ない人や、転職初心者であれば、転職支援サービスを使うことで、企業が転職希望者に求めていることが分かります。
人生における重大な決断である転職を失敗させないために、良質なエージェントを活用して、キャリアップに挑戦してみませんか?