転職・働き方

労働者派遣ビジネスの仕組みからWeb系職種との相性・向き不向きを解説

派遣という働き方についてしっかりとその仕組を理解できれば、将来の就職・転職やキャリアの選択肢は変えられます。

特にWeb業界のような専門性の高いスキルが必要な業界においても、時短勤務や週2〜3日の就業も可能なため、ライフスタイルに柔軟性を持ちやすくなります。

しかし一方で、派遣へのネガティブなイメージがはびこっており、派遣の何が良くて何が悪いのかを理解してるか怪しい人も依然として多いですよね。実際、派遣はピンハネ屋とも言われてますし。

 

というわけで、本記事では現在人材派遣会社に勤めるHaraKitが、派遣という働き方について詳しく紹介したいと思います。

 

  1. 人材派遣ビジネスの仕組みに興味がある
  2. 派遣で就業したいけど派遣って大丈夫なの?
  3. 派遣就業に向いてるのってどんな人?
  4. 育児の関係で在宅や時短勤務希望だけど、派遣ならできる?

こんな悩みを持つ人に向けてまとめてみたので、ご参考いただけたらと思います。

派遣社員の働き方と仕組み

派遣の働き方を理解するには、そもそも派遣社員という働き方がどのようなビジネスモデルで成り立っているのかを見てみます。

人材派遣ビジネスの仕組み

人材派遣会社の仕組みは次のとおり。

「派遣社員」「人材派遣会社」「派遣先企業」の3者間の関係で成り立っています。

派遣社員(求職者)が人材派遣会社に登録し、人材派遣会社が派遣先企業(クライアント)へ、適切な求職者を紹介して、派遣社員が派遣先企業で就業をする、というモデルです。

ちなみに、ただ求職者の就業サポートをするだけでは、一般的な転職エージェントの介護感でしかありませんが、派遣の場合、人材派遣会社による派遣社員へのスキルアップ支援や福利厚生といった恩恵を受けられるところが多いです。

派遣社員の給料の仕組み

派遣社員の給料は就業している会社からではなく、自分が登録している派遣会社から支払われます。

通常の正社員等であれば、自分が労働力を提供している会社から給与が支払われます。

しかし派遣社員は、あくまでも派遣会社のスタッフとして派遣先企業に常駐しているという扱いになるため、給与を支払うのは所属する派遣会社になります。

人材派遣会社の収益構造

それでは、派遣会社はどのようにして利益を出しているのでしょうか。

結論から言うと、派遣先の会社へ斡旋した派遣スタッフの給与から何割かを取得して利益としています。

これがいわゆる、「ピンハネ」と呼ばれるもので、このピンハネの率の高さが派遣会社の悪いイメージにつながっている要素の1つです(最近は改善されつつあるともいいますが…)。

しかし一方で、ピンハネしているマージンはどこに使われるかというと、人材派遣会社の社員(派遣スタッフではなく)の給与や設備費など様々な用途に使われているため、派遣スタッフ一人あたりの人材派遣会社に残る利益は、実は微々たる金額です。

 

儲かっているようでいて、実は手元に利益がそれほど残らないんですね(もちろん会社によりますが)。

Web業界において派遣が正解である理由

派遣という働き方がなぜWeb職種においては相性が良いのか。

専門技術を持つ派遣社員への需要が高騰

派遣就労には、労働者派遣法で定められた専門26業種という専門性の高い職業の区分けが存在しました。具体的な種類はこちらのページで確認ができます。

もっとも2015年9月の労働者派遣法の改正により、現在はその区分は撤廃されているため、26業種それ自体についてはそれほど気にする必要はありませんが。

ただ現代は、専門技術の変化スピードが高まったことで、会社は自社で専門技術を持った人材を育成するのが難しくなり、専門知識を持った派遣社員のニーズが高まります。

Web系職種はれっきとした「専門職」である

WebデザイナーもWebエンジニアも、基本的には「専門職」です。

スキルを身につけるためには大学で専門分野を専攻するか、民間のサービスや公共職業訓練にてある程度の期間をとり、職業スキルを身につける訓練を受ける必要があります。

もちろんマーケティングも、専門職に位置づけられる職種です。

その中でもWebマーケターは、デザイナーやエンジニアと異なり未経験でも入りやすく、なおかつ専門職としてのキャリアもひらかれるという、異色な職業と言えますね。

専門職は実績と実力があれば生きていける

正社員といえども絶対に安心とは限らない、という言説は事実です。

正社員として就業できても、その会社が経営不振で倒産してしまったら元も子もなくなってしまうリスクが有るということ。

そうした事態に遭遇したとしても、自分自身に専門スキルがあれば次の転職も決まりやすくなります。

派遣社員は不安定な身分を指摘される一方で、その専門性を持ち合わせていれば雇用契約が解除されても次の会社と雇用契約を結びやすいでしょう。結局、優秀な人材はどこも引く手数多だから。

そして、スキルが十分ではない派遣社員の場合は、(一概には言えませんが)大手企業を始めとしたしっかりと会社経営ができている組織を就業先として選ぶべきであり、そこで自らの専門性を高める努力が先決です。

注意点その1:派遣には向き不向きもある

派遣という働き方がわかったとしても、やはり人によって向き不向きは存在します。

実際に派遣という働き方の特性から、派遣就業が向いている人と向いてない人の特徴を分けてみました。

派遣に向いてる人

派遣に向いている人は、以下のとおり。

  1. 会社の人間関係に囚われたくない人
  2. 自分の時間を確保したい人
  3. 将来独立(創業・フリーランス化)を考えている人

派遣に向いている人は、会社の必要以上な人間関係に囚われたくない人や、自分の持つスキルや実力でご飯を食べていきたいと考える人です。

まさに、職人気質なWeb専門職にうってつけ(笑)。

もちろんそれだけでなく、家事育児の関係や将来創業する自分のビジネスのために、自分の時間をしっかり割きたいと考えている人にも適しているでしょう。

もちろん、平日5日間がっつり働きたい人もいるかと思いますが、そういう人は始めから正社員・正職員を目指すほうが賞与・ボーナスが支給されるため年収も増えます。

派遣に向かない人

逆に派遣に向かない人は、向いている人と逆の人と言えるでしょう。

  1. 集団内の人間関係に敏感な人
  2. 雇用の安定を重視する人
  3. ボーナスないと我慢できない人

上記のうち、周囲の雰囲気や空気を察して気遣うタイプの人はしんどいです。

スペシャリスト・専門職はともかく、サポート職として雇用されている派遣の場合だと、職場内での差別や陰口の対象になりがちです。

派遣という働き方が認められていても、派遣はあくまでも外部から来た人間かつ業務も軽いものが多いため、社員間では軽い扱いをされるリスクも存在します。

そのため、こうした人間関係的な衝突が合ったとしても、精神的に負けない強さが必要だったり、もしくは派遣先のスタッフと仲良くやっていける人間性だったりが必要です。

 

また派遣は非正規雇用のため、派遣先企業からいつでも契約を一方的に解除されるリスクがつきまとうことも忘れてはいけません。

そういう人は、将来的に正社員登用が見込める紹介予定派遣や、正社員転職が実現できる転職エージェントの並行利用も実施すべきです。

注意点その2:派遣は長期就業には向かない

派遣就業には法律で3年までという期限が設けられています。

3年を超える場合は、次のうちいずれかの処置を施す必要があります。

  1. 派遣先への直接雇用の依頼
  2. 新たな派遣先への就業
  3. 派遣元での派遣労働者以外としての無期雇用
  4. その他雇用の安定を図るための措置

労働者派遣法改正法(厚生労働省)より引用

こうした決まりは、派遣社員の不安定な身分を守るために法律の改正で作られましたが、実際にそれが雇用の安定につながるかと言われると「?」な部分は多いです。

つまり表向き(公式)には労働者の雇用安定を守るという名目で期限が限られていますが、一方で継続しても給与や待遇面が良くならず、現実的に長期間続けるべきでない側面があります。

派遣はあくまでも「一時的」な選択と考えるべき

派遣は英語で「temporary staff」と訳されるように、あくまでも「一時的な」選択肢です。雇用期限である3年と待たずに実務経験をある程度積めたら、正社員等へのステップアップもしくは、フリーランスとして独立を目指すべきです。

実際、厚生労働省が実施した平成29年賃金構造基本統計調査における雇用形態別の賃金推移を見てみると、正社員・正職員以外の場合、年齢を重ねても賃金が殆ど増えていない(それどころか減っている)ことがわかります。

「正社員・正職員以外」には派遣以外の形態も含まれますので正確には言えませんが、いずれにせよ正社員・正職員のように年齢とともに給与が増えることは期待できません。

 

つまり派遣は、年齢を重ねれば重ねるほど賃金的にしんどくなりやすいので、会社員としてのキャリアを選ぶならば、30代には正社員・正職員になれるような努力が必要ですね。

正社員を目指さない場合は、派遣で就業しつつも独立してフリーランスとして稼ぐなどの戦略を選ばなくては、老後が大変になるでしょう。

Web業界・Web系職種で働ける人材派遣サービス

最後に、実際に世の中に出回っている代表的な人材派遣サービスを調べてみました。

特に、未経験からでもWebマーケティングに携われるような、企画・マーケティング職への転職ができるIT・クリエイティブ系への就業ができる人材会社を一覧にしてみました。

人材派遣サービス一覧

派遣エージェントサービス時給ターゲット運営会社特徴
リクルートスタッフィング普通㈱リクルートスタッフィング業界トップクラスの求人数
マイナビスタッフ普通㈱マイナビワークス事務・クリエイティブ系多め
エンジニア派遣の「パーソルテクノロジースタッフ」高めIT・Web系エンジニア向けパーソルテクノロジースタッフ㈱スキルアップ支援が充実
リクルートITスタッフィング高めIT・Web系エンジニア向け㈱リクルートスタッフィング高単価案件多め
派遣・求人・転職のJOBNET普通マンパワーグループ㈱労働者派遣の老舗(1966年〜)
テンプスタッフ普通女性・業界未経験者向けパーソルテンプスタッフ㈱育成型派遣プログラムを導入

未経験から就業できて将来的には正社員登用可なものと、技術やスキルの専門性を買われて高時給で働ける2つの種類がありそうですね。

未経験からでも働ける大手系派遣サービス

誰もが知ってる大手企業が運営する人材派遣は、様々なニーズに対応しています。

未経験OKの求人であったり、週2〜3日OKだったり、紹介予定派遣で将来は正社員になれたりと、求職者の要望にマッチした求人が見つかりやすいです。

代表的なところで言えば、リクルートスタッフィングマイナビスタッフがあります。

また、働く女性の福利厚生面が強く、業界未経験者やブランクのあるスタッフをフォローする「育成型派遣プログラム」を導入しているテンプスタッフも有名ですね。

大手企業が運営する人材派遣サービスは、まずは一つ気になる求人があったところを登録しておいて損はないでしょう。

ITエンジニア・デザイナー等専門職特化で高時給な派遣サービス

IT系専門職に特化した派遣の場合、仕事内容のレベルが高く、それに伴い時給単価も高くなりやすいです。

パーソルグループの「パーソルテクノロジースタッフ」

エンジニア派遣の「パーソルテクノロジースタッフ」は、機電・IT・Web系エンジニアの派遣求人を取扱う派遣エージェントです。

Webマーケターの案件も取り扱っており、未経験OKの案件もあれば、時給単価で1,600円〜2,100円と比較的高い(一般的には1,500円前後)ものも多いため、未経験で就業できれば大分恵まれながらもスキル・実務経験を積めるでしょう。

リクルートの「ITスタッフィング」

また、リクルートITスタッフィングも、Webエンジニア・デザイナー向けの高単価案件を取り扱っています。ちなみに、こちらはWebマーケター向けの求人は確認できませんでした。

未経験者向けというよりかは、実務経験もある程度積み重ねた人向けだったり、今よりもレベルアップを図りたい人にはちょうど良いサービスでしょう。

まとめ:派遣を知って上手に活用しよう

派遣という働き方を、単純に「悪い」というイメージだけでフィルタリングすると、もしかしたら大きく損するかもしれません。

労働者は派遣就労制度を上手に活用することで、自身のキャリアアップにつなげる機会になりうる可能性は十分あります。

派遣が不安ならまずはしっかりとリサーチしよう

とはいうものの、何かと課題も多い派遣就業ですが、

派遣が悪いのは何故なのか

派遣が何故叩かれるのか

そういったちょっとした疑問一つ一つについて、まずは自分で調べてみようとすることで、世の中に存在しているビジネスの仕組みや構造が見えてきます。

これは何も人材派遣ビジネスだけでなく、世の中のありとあらゆることにいえますよね。

 

キャリアの足がかりとしての派遣

もちろん私は派遣がすべての人にとって正解とは思ってはいませんし、実際に世の中には悪徳な派遣会社も確実に存在するため、気をつけなければならないことも多いです。

ただ、今の自分の生き方・働き方や将来なりたい姿を考えたときに、実は派遣が一番実現しやすいケースもありうるんじゃない?と伝えたいだけです。

特に未経験からWebマーケターを目指すのならば、派遣というキャリアを選ぶのは決して悪くない選択肢でしょう。

未経験OK!Webマーケティング転職が狙える派遣エージェント一覧 Webマーケターという職業に興味がある。 Webマーケターになりたいけど、まずどうしたらいい? 正社員じゃないと...

将来フリーランスになるにしても、会社員としてステップアップするにしても、派遣就業をキャリアの足がかりとして選択することも、検討してみてはいかがでしょうか。

ABOUT ME
HaraKit
大阪在住のWebマーケター。20代後半からWeb業界入りし、IT・マーケティングを身につければ、たとえ遅咲きでも人生・キャリアをやり直せることを証明すべく、日々情報発信中です。
最新情報や登録者限定コンテンツをお届け!
  1. Webやマーケティング、プログラミングの役立ちそうな情報
  2. アフィリエイトや副業、みんなが気になる(?)コンテンツ
  3. ブログには恐れ多くて書けないクローズド限定の裏話

上記のようなコンテンツをお届けするLINE@を作りました。

クローズド向けの情報を、LINE@に登録してくれた方限定でお届けしています!

▼HaraKitのLINE@に無料で登録してみる