Webマーケターでもプログラミングが書けないとダメなの?という質問をいただくことがあります。
確かに、AIやブロックチェーンといった最新技術もどんどん普及してますし、それに伴いプログラミングスキルの需要も伸びていってますので、まぁそうした質問が出てくるのは自然な流れでしょう。
結論を言うと、Webマーケターにとってプログラミングスキルは、
「なくてもいいけど、あるに越したことはない」
というのが率直な感想です(2020年5月時点)。
できなくてもいいけど、あることによってWebマーケターとしての付加価値は圧倒的に高まります。ですがそれは決して簡単なものではないため、誰もがやるべきとは思いません。
初心者であったり、広告やマーケティングの実務経験が浅い内は、プログラミングよりもまず先にやるべきことがあります。
- 広告媒体やSNS、SEOへの理解を深める
- 行動経済学などマーケティングに役立つ概念
- 広告主のビジネスモデルやビジネスへの理解
上記のような、マーケティング活動に必要な基礎知識をしっかり身につけることが、何よりもまず先決です。
上記に触れず、「マーケターはプログラミングやるべきだ!」とかいうブロガーさんは嘘つきなので気をつけてください☆(・ω<)
というわけで、
- Webマーケターにプログラミングスキルはどうしても必要?
- Webマーケターがプログラミングできると得をすることって?
- Webマーケターがプログラミングを学ぶとしたらどの言語を選ぶべき?
こんな悩み・疑問を持つ人向けに書いてみました。
Webマーケターへの理解がまだ深くない方や、これから未経験でWebマーケティング転職を考えている人にとってわかりやすくまとめてみたので、是非読んでみてくださいね。
目次
前提:Webマーケターの本業はマーケティングの仕事
まず大前提として、Webマーケターの本業は「マーケティング」です(当たり前の話ですけど…)。
なので、最優先すべきはWebを含めたマーケティングへの理解を深めることに他なりません。
Web広告やSNS・アクセス解析への理解を深めよう
Webマーケターの仕事は、インターネット上で商品販売のための広告を運用したり、Webサイト訪問者の情報を分析したりと、クライアント企業のWeb上におけるマーケティング活動を支援することです。
クライアントに利益をもたらすために、Web広告のほか、検索エンジンやfacebook等のSNSへの知識が必要になります。
そして、数あるマーケティング施策のうち、クライアントのビジネスにおいてもっとも解決するために最適なものを選んで注力することが求められる仕事です。
Webマーケティングにおける専門用語を覚えよう
Webマーケティングでは専門用語が頻繁に出てきます。
「CTR」「コンバージョン」や「CPA」といった単語は何を指し示すのか、そしてそうした数値はどのようにして求められるかまで、しっかりと覚えましょう。
Excelでの集計作業をきちんとこなせるようになろう
Web上におけるマーケティング活動の大きな特徴は、「数字で結果が明確に出る」ことです。
そしてそうした数値を算出する際に、Excelを使った集計作業がほぼ毎日発生します。
なので、Webマーケターとしてはまずデータ処理を一人でしっかりできるよう、ショートカットキーを覚えたり、Excel関数を使いこなしたりといった基礎体力は日々の仕事を積み重ねて鍛えることが大事です。
Webサービスを使って勉強するのもOK
日々の仕事を通じて基礎知識は身につきますが、勉強熱心な方はご自身でも勉強してもOK。
経験が浅い内は、まずGoogle公認のデジタルワークショップでWebマーケティングの知識を学びつつ、実務と並行してGAIQやGoogle広告(スキルショップ)の資格取得に挑戦すれば、なんとなくわかるレベルは十分超えられるかなと。
より細かく、Webマーケティングの各論を抑えるなら、ジッセン! オンラインという動画サービス等で、普段の業務に加え、専門外の知識も吸収できます。
Webマーケターがプログラミングできると得する3つのこと
Webマーケターはまず広告やSNSへの理解が重要ですが、それらをマスターしたら、プログラミングを覚え始めても良いでしょう。
私も一通りの知識を身に着けたあとに、プログラミングを学び始めました(まだまだ使いこなせてはいませんが)。
では、実際にWebマーケターがプログラミングを使いこなせると、どういうメリットがあるのか、関連する言語と具体的な仕事内容と紐づけて言及してみたいと思います。
1.仕事の効率化を図れる(VBA、Google Apps Script)
Webマーケターは日々、広告の管理等でエクセルやスプレッドシートをこれでもかと触り、データをまとめてレポーティングを行います。つまり、毎回同じ動作をするルーティンワークが含まれるんですね。
そんな時に役立つのが、プログラミングや関数です。
具体的な言語の例でいうと、Excelで動作するVBAや、GoogleスプレッドシートだとGoogleAppsScriptが挙げられます。
こうした言語では何ができるかというと、特定の指示文を書いておくことで、手動だと面倒な作業を数秒前で片付けたり、時間指定して週報等の連絡を送れたりできます。
得られたデータを読み取り、そこから思考して仮説を立てるのがWebマーケターの本来のお仕事です。
なので、プログラミングや関数を身につけることで、手作業に掛かる時間を減らして、マーケティング施策を考えることに多くの時間を使えるようになりますね。
2.エンジニアと会話がしやすくなる
プログラミングへの理解がある程度あると、社内のエンジニアさんと会話が弾むようになります。なによりも、自分の専門外の職種の方と上手くコミュニケーションを取るなら、やはりその分野の知識はないよりもある方が良いに決まっています。
専門職と対話するには、なるべく専門職の方に近い知識を持っていた方が良いだろうという理由でPythonに手を出したマーケターです。
もちろん慣れたらデータ分析にも使う予定ですが、一番の理由は上記。
— masana endo(yurure)@BtoBマーケ (@yurure_webmk) April 19, 2020
私が普段の職場を見た限りですと、プログラミングを理解しているマーケター(女性)と会話しているときのエンジニアさん(男性)はとても楽しそうに見えます(笑)。
業務の話がスムーズになるだけでなく、良好な人間関係を構築する上でもプログラミングのスキルと知識は役に立ちますね!
また、マーケターに限らずクライアント先で折衝する役割を担っている人であれば、プログラミングの知識や経験があることで、クライアントからの無茶な要望をその場で断ることもできます。
これでいちいち質問を持ち帰ってはエンジニアに聞く、といった無駄な労力が一気にカットできるので、定時で帰りやすくなるかもしれません。良いことづくめですね!
3.高度な分析ができる(JavaScript、SQL、Python)
Webマーケターがプログラミングを学ぶべきダー、と主張している人たちが最も多い理由は、おそらくこれ。
プログラミングスキルがあれば、Webマーケティングにおいて更に踏み込んだデータ分析が可能になることです。
具体的な言語でいうと、JavaScript、SQL、Pythonが候補に上がるでしょうか。
例えば、JavaScriptという言語が使えるもしくは解読できれば、Googleアナリティクスにてイベントトラッキングが可能になります(イベントトラッキングとは、Webサイト上のユーザーの特定行動を計測することです)。
また、JavaScriptはインターネットブラウザ上の動作を指示できる言語のため、HTML/CSSと組み合わせることで、動作のあるWebサイト制作をする際にも役立ちます。
一方で、Pythonという言語を覚えれば、スクレイピングという技術を用いてWebサイトから情報を抽出することができます。
プログラミングスクールのコードキャンプさんの記事に、Webスクレイピングに関する記事が紹介されていたので、スクレイピングについて知りたい方はこちらへ。
補足:プログラミングは知識・教養として持つだけでも全然違う
プログラミングは価値あるスキルですが、駆け出しのWebマーケターの場合は、まず広告やマーケティング、SNSや検索エンジンへの知識を身に付け理解を深めることが先決です。
そこから本気でキャリアアップを狙うなら、基礎知識を踏まえた上でデータ解析ができる言語を身につけていくと、更にキャリアが広がっていくのではないでしょうか。
Webマーケターが学ぶべき言語はJavaScript
ちなみに、個人的にはWebマーケターが学ぶべき言語はJavaScriptだと考えています。
先程触れたGoogleタグマネージャを使った解析で重宝する他、GoogleAppScriptと実は文の構造や文法がほぼ同じなので、スプレッドシートを用いた手作業の自動化にも役立ちます。
それにブラウザのフロント面の動作にも関わっているため、HTML/CSSと組み合わせればWeb上で動作に関する知識も身につきます。
つまりJavaScriptは、次の面で大きく役立ちます。
- データ解析で使える(Googleアナリティクスのアクション機能など)
- 作業の自動化・効率化に役立つ(Google Apps Scriptの理解に役立つ)
- Webサイト制作に必要な知見を得られる
正直、汎用性広すぎですね!!
Pythonなどのデータ分析系は別に急がなくて大丈夫
Pythonなどは、確かにデータ解析面で重宝します。ですが、データサイエンティスト等の非常に専門性の高い職種でない限り、特に仕事で求められることはありません。
なので、実務が浅いうちはひとまず置いておいて問題ないでしょう。それよりも、広告の基礎から細かい知識、検索エンジンやSNSへの理解が先決です。
どうしても分析力を高めたいと考えるなら、統計学やExcelを用いたわかりやすいグラフの作成ができるようになるとこから始めるのが先です。
まとめ
もう一度要点をまとめると、次のとおりになります。
- Webマーケターはまずマーケティングへの理解を深めよう
- しかしプログラミングができれば仕事の幅が広がるので損はない
- 手始めにはJavaScript(HTML/CSSもセット)がオススメ!
プログラミング学習はマストではないとはいえ、できるようになれば確実に仕事が楽しくなるはず。
今ならProgateやドットインストールといったWebサービスの他、テックキャンプやテックアカデミー
を始めとしたプログラミングスクールなど、個人がプログラミングを学ぶ環境は十分すぎるほど整っています。
どういったサービスを使うべきかは人によって異なるため、お試しで使ってみたり、無料相談会に参加するなどして、自分にあってるかどうか調べてみる事が肝心です。
最後に:プログラミングスキルはあると何かと便利
マーケティングの知識と実践を積んだ上で、更にプログラミングスキルを身につけることでキャリアを広げて、人生を豊かにしていきしょう♪
- Webマーケターとして活躍したい!
- Webマーケティングを用いて更にキャリアアップしたい!
- 未経験だけどWebマーケティングに挑戦したい?
Webマーケターに興味を持ち、更に実務を積んで今よりもさらに上流の仕事につきたいと考えるなら、転職の専門家であるエージェントを活用していましょう。
特に、転職経験が少ない人や、転職初心者であれば、転職支援サービスを使うことで、企業が転職希望者に求めていることが分かります。
人生における重大な決断である転職を失敗させないために、良質なエージェントを活用して、キャリアップに挑戦してみませんか?